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ココがスキだよ、関西人!

2023.10.08

ココがスキだよ、関西人!

2023.10.08

関西在住歴が一年を突破。あっという間につられてしまう関西弁のイントネーションに、絶賛イントネーション迷子の私です。
関西に住み始めてから知った関西人の面白さがいくつかあります。その特徴的な面白さに気付くには一ヶ月あれば十分だったのですが、一年が経過した今、文章にしておこうと思います。これはもう完全なる私の一意見。あくまで私がこの一年で出逢った人々から感じたことなので、そこを踏まえてお楽しみください。

その1.会話はパフォーマンス

会話はキャッチボール?いいえ、違います。

各々がひたすらボールを投げています。自己開示しまくりです。相手の話を聞いているのかいないのか分からない。聞いていたとしても、相手の話に出てきたワードを拾って「それで言うとな!」と自分の話にしちゃいます。

 

関西へ越してきた人間からすると、その場にいつつもアウトサイダーとして会話を聞いている部分もあるので、この辺りが面白いなぁと思います。

 

自分から手を挙げて、声を上げていかないと、一生発言できません。ボールは自らが手を伸ばして取りに行くもの。誰かがボールを投げてくれるだろう、なんて気持ちで待っていてはダメです。そして、そのボールはすぐに取られそうになるから要注意。だからと言って、抱え込んでしまってもダメ。きっと「おもんない」と言われてしまいます。ボールは華麗なドリブル、あるいはリティングテクニックを見せつけるかのように、巧みに操る必要があります。

キャッチボールではなく、パフォーマンスと心得るのが一秒でも長く喋るコツです。

 

 

 

その2.君の名は?とは聞かない

通りすがる度に挨拶をしてチョコッとお話しするけどお互い名前を知らない人が会社に何人もいます。それが関西。

最初の頃は、まずは名乗らねば!名前を覚えてもらわなければ!と思っていましたが、最近ではお互い顔パスの関係が当たり前で、わざわざ名乗るのは違う気がしてきました。

 

会社以外でも、関西でひとり行動をしていると思わず誰かに話したくなる面白いことがよく起きます。

温泉に行ったときのことですが、貸切状態になっていた脱衣所に入ってきた女性が「いやめっちゃ暑いやんここ、こんなん息できひんで!」と入ってくるなり話しかけてきたので、おおいに笑ってしまいました。その後もどこから来たのか、この後はどうするのかと会話を続け、「温泉の後は塩分も取らんとな。」と言って、クエン酸の飴やドライトマトを次々と渡してくれました。相変わらず大笑いが止まりませんでした。

私はその場で弾んで後を引かないスモールトーク大歓迎なので、名前も知らない人と唐突に始まる会話があるこの感じがすごく好きです。

 

関西の方々とのコミュニケーションを通して思うのは、人間関係を構築していく最初の探り感が低いのかな、ということです。基本ドアは開けてくれていると感じます。

 

 

 

その3.褒め言葉はまるごと受け取る

私は海外経験を経て、褒め言葉をまるッと「ありがとう」で受け取れるようになった人間です。以前は「いえいえ、そんな‥。」と褒め言葉を跳ね返すことが多かったです。

それは私だけでなく、周囲の人もそういう方が多かったように思います。素敵、すごい!と相手に伝えても、受け取ってもらえず頑なに跳ね返そうとされることが多いと感じていました。

 

しかし、関西人は違います。何かを褒めると「ありがとう!」と気持ちよく返ってきます。持ち物や服装を褒めると、それに関する情報も続けて喋ってくれます。そして褒められたから褒め返さなきゃ!みたいな姿勢がないので、褒め言葉を受け取って終わりです。

そのスタンスが楽で良き、です。

 

 

 

その4.知らんけど。の距離感

「いや、知らんのかい!」とツッコミワードで有名な関西弁「知らんけど。」

これって話のオチに使われるイメージでしたが、これは関西人の他人との距離感を表しているのでは?と最近思い始めました。

 

困っていたら「どうしたん?」と声をかけてくれる人が多いですが、上司・先輩・同僚から干渉されていると感じたことは、これまでに一度もないんですよね。

自分の知識や意見は伝えるけど、最終的にどうするのかはあなた次第。そういう接し方なんです。あなたのためを思って‥というフレーズの代わりに「知らんけど。」が使われている気がします。いい意味で他人だなぁと感じます。

 

 

最後に。

関西といっても、神戸在住の私が関わる人はほとんどが神戸界隈です。知見に偏りがあるかもしれませんが、この土地で暮らし始めてから感じたことを並べてみました。

私は日本の岡山県とオーストラリアのメルボルンでしか暮らした経験がありません。神戸と合わせて3つの土地を並べると、関西(神戸)は圧倒的にメルボルン寄りだなと感じます。

 

神戸は港町から発展したことにより、昔から海外の方が多く住んでいます。そんなところが、多国籍文化であるメルボルンと通ずるものがあるのかもしれません。

 

いやー、好きですよ、関西人。めっちゃすっきゃねん、です。

 

 

*画像本人:記載は本人の感想になります。



風音ぽっぽ

(公式meikライター研究生*B#)

繊細に逞しく、愛とユーモアたっぷりな毎日を。
遠回りで寄り道たくさんの航海を文章にしています。

☆https://note.com/poppouni913/