日本人はひとえが多いって言うけど、そもそもひとえとふたえにはどういう違いがあるの?大人になるにつれてひとえからふたえに変わる人がいるのはなぜ?ちょっと難しい話になっちゃったけど、調べてみたらまぶたの神秘(?)が見えてきました!
まぶたの形を決める要素には大きく3つあると言われています。1つは、右側の目の上にあるオレンジの部分、「眼窩脂肪(がんかしぼう)」。まゆげとまぶたの間にくぼみがあると思いますが、その奥にある黄色く塗られた部分の脂肪のことです。この脂肪が増えるにつれ、奥ぶたえやひとえに近づきます。大人になるにつれ、身体の脂肪が落ち、ふたえになることがあるのは、この脂肪も減っているからです。
2つ目は、鼻根と眉弓(眉骨)の高さや位置です。鼻根が低いと、まぶたの形に大きな影響を及ぼす蒙古ヒダができやすく、眉弓の突出が顕著であると、はっきりとした大きなふたえまぶたになりやすいと考えられています。 子どもの頃にひとえだった人が大人になるにつれてふたえになるのは、成長と共に鼻根が高くなったり、眉弓の発達が影響するからだと言われています。
3つ目は、挙筋腱膜(きょきんけんまく)と呼ばれる筋繊維の強さ。この繊維はまぶたを押し上げる役割を持っています。年齢が上がるにつれまぶたが垂れたようになってくるのは、この繊維が弱くなってくるから。まちがった目元マッサージも、この挙筋腱膜を傷めてしまう原因になるので注意しましょう。
紹介した3つのなかで、一番イメージしやすいのは一つ目の「まぶたの脂肪」ですね。脂肪が増えると盛り上がってふたえラインが消えるというのが想像しやすいと思います。言い換えると、ひとえまぶたは脂肪を蓄えやすい形、とも表せます。これは、大昔に寒さに耐えるために発達した形なんだとか。
ここから先は少し難しい話なので、苦手な人はまとめまで飛ばしてしまっても大丈夫。日本人の起源は、北方系モンゴロイドと南方系モンゴロイドの2つのDNAから成ると言われています。そのうち北方モンゴロイドは地球の最北端の地に生息していました。彼らは寒さから脳と眼球を守るために、まぶたに脂肪を蓄え、まぶたの形を縦に長く進化させたといわれています。また、南方系モンゴロイドは熱帯系の環境で暮らしていたため、まぶたの脂肪が少なく、ふたえまぶたが多いそうです。この二つの民族のDNAが歴史が進むにつれて混ざり合い、今の私たち現代人の顔につながっています。日本人にひとえまぶたとふたえまぶたが両方存在するのは、こういう理由だったのですね。
目の形に悩む人は、最初に説明した3つの要素のうち、どれが一番その悩みに影響しているのかを調べてみると、解決策が分かるかもしれません。3つ目の繊維筋は、専門医に相談するのが一番ですが、1つ目の脂肪と2つ目の骨の位置は正しいマッサージなどで目の形を改善することができるかも。美の追求の一歩として、まずは自分を知ることから始めてみませんか?