大学時代の3年間+社会人5年間=計8年間、書店に勤務しました。そんな私の好きな本達を紹介していきます。
皆さんの本との出逢いのきっかけになれば嬉しいです。

今回おすすめしたい本は「ははのれんあい」。
この子のためならなんだってできる――子を守る母と支える僕、家族の一代記
夫とは職場の友人を通じて知り合った。口数は少ないし、ぶっきらぼうだけど、優しい。結婚して智晴(ちはる)が生まれ、慎ましいながらも幸せな3人生活が始まった。しかし生活はなかなか立ち行かない。息子を預けて働きに出た由紀子は、久しぶりの仕事で足を引っ張りながらも何とか食らいつき、家庭と両立していく。そんな矢先に発覚した、双子の次男と三男の妊娠……家族が増えてより賑やかになる一方、由紀子の前に立ち塞がる義母の死、夫との不和、そして――。どんな形をしていても「家族」としてどれも間違ってない、ということを伝えたかったと語る直木賞作家・窪美澄が放つ、渾身の家族小説。
※引用元:窪美澄『ははのれんあい』(角川書店出版、2021年)より抜粋
このタイトルを見たとき、そのまんまの意味で”子持ちの母親の恋愛話”かと思いましたが、読み進めると全く違いました。
この本は「家族とは?」という問いを考えさせられる人生小説。最終的には母の恋愛部分も出てくるけど、読み終わった後に改めてこのタイトルを見るとじーんと込み上げてくるものがありました。
子供の頃はなーんにも気にしていなかったけど、大人になってから「我が家は我が家なりに色々あったんだなぁ」と感じます。それは両親が子供たちを不安にさせないように先回りしてくれていたからで、幸せでありがたいことだったと思います。
この小説は母、父、長男、それぞれの視点で構成されています。結果的に夫婦は離婚に至り、それが子供たちの心や状況に深い影響を与えていきます。長男の感情のリアルな描写で擬似体験しているような切ない気持ちになったり、世の中の長男長女を全力で抱きしめたくなりました。
家族が形作られていく時、たくさんの煌めく瞬間があって、その渦中に居る時はそれが壊れるなんて想像もしないですよね。
この作品の母の一言。
「家族は時々、形を変えることがあるの。だけど、家族はずっと家族なの」
ひとつ言えるのは縁があって今現在家族であるということ。無理に好きにならなくても良い、だけど勇気を出して近づいてみると自分でも想像しなかった結果や気持ちに出会うこともあるかもしれません。

この本を閉じてまず思ったのは「やっぱ母ちゃんってすごい!!」全国のお父さんごめんなさい、父ちゃんももちろんすごいんですよ。私は母になったことは無いので未知の感情が多いですが、母ってなんだかんだ圧倒的です。
この小説には母が葛藤したり苦労する場面がたくさん出てきます。だけど不思議と優しくて、生きる希望がむくむくと湧いてくる光ある物語だと改めて感じました。

女性の社会進出が当たり前となった現代は、少し前では考えられなかった光景だと思います。子を全力で愛し守る母親でありながら、社会の中でこれからを生きていく力強い女性たちの物語に、ぜひ触れてみてほしいです。
全ての母ちゃんありがとう!!そして進め!全ての女性たち〜!!!
#本 #エッセイ #ははのれんあい
*記載は本人の感想になります。

(公式meikライター研究生*B#)
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